インドネシア提携企業 GSSにて
日本工業大学大学院 技術経営研究科 教授
(社) 日本金型工業会 学術顧問 国際委員
NPO法人 アジア金型産業フォーラム 副理事長
「相栄産業が、インドネシア視察時にいきなりインドネシアの工業団地の購入を決断してグローバル化を進めようとしたんだ。外から様子を見ていて、とても興味を持ってね。でも、このままじゃすぐに壁にぶつかるんじゃないかと思った。相栄産業には能力がある。若さもあり、従業員の質は高く、設備も技術もある。ただ海外経営のノウハウがない。これをなんとかすれば、きっとうまくいくと思ったんだ」
「一人で海外へ出ていってもやれることは限られているからね。相栄産業の高い技術をそのまま持っていくのではなく、インドネシアに合わせて持っていく必要があった。そこで、合弁という形での進出を目指すことに。インドネシアには伸び盛りのGSSという金属プレス加工企業があって、時流に乗っているいい会社だ。でも、いい会社といい会社が提携したからといって成功するとは限らない。特に海外進出ともなれば、いろいろな課題が出てくるものだ。そこで、私が大道を示してあげる両者の仲人役とし役立てればと」
「ここで海外という壁を一回乗り越えると、相栄産業という会社が急速に変っていくだろう。新潟の一地方企業というハンディキャップがなくなる。また、従業員全員が海外にも目を向けて、今までとは視野が変わるよね。グローバル化とはそういうものだ。そして、相栄産業のエンジニアリングは、いずれ燕三条のモノ作り産業を海外へ発信するハブにもなるんじゃないかな」